エマルジョンとは?
合成樹脂の粒子が水中に均一に分散している液体で、通常は白色~乳白色です。一般的なエマルジョンではこの粒子が乳化剤によって安定化されています。
乳化剤を使用せずに安定化させるソープフリータイプのエマルジョンもラインナップしています。
エマルジョンの特徴
- 溶媒が水であるため安全で、環境にも配慮されています。
- 粘度の調整が容易にできます。
- エマルジョンを乾燥させると、皮膜を形成するため、接着・コーティング用途に好適に用いられます。
- 顔料、溶剤や添加剤等との混和性にも優れます。
- 合成樹脂の粒子の大きさは、数十nm~数千nm程度です。
エマルジョンの製造方法
まず塩化ビニル・酢酸ビニル・アクリル・シリコーン等、合成樹脂の原料となるモノマーを水中に均一に分散させます。
モノマーは水中に分散しているミセルと呼ばれる乳化剤の集合体に移動します。このミセルに重合反応の開始剤が入り、加熱することにより反応が始まります。反応したモノマーは合成樹脂の粒子となり、水中に均一分散します。
エマルジョンの粘度
エマルジョンの粘度は、温度によって変わります。
温度が低くなるほど粘度が上昇し、5℃以下では相当高粘度になるものもあります。
また、溶媒が水のため0℃以下で凍る場合があります。
粘度を下げたい場合は、少量の水を加えることで相当下げることができます。
粘度を上げたい場合は、市販のエマルジョン用増粘剤をご使用ください。